2025年度第12回AI教育推進ミートアップ「AIがコードも仕様も書く時代、現場は何に困っているのか」
AI教育推進機構では、2025年度第12回AI教育推進ミートアップ「AIがコードも仕様も書く時代、現場は何に困っているのか」を開催いたします。
「ヴァイブコーディング」という刺激的な言葉とともに、AIがコードを自動生成できることが広く認知されるようになりました。その影響もあり、「プログラマは不要になる」といった議論も散見されます。本当にそうなるのでしょうか。
実際にやってみればわかることですが、確かに一行もコードを書かずに所望のアプリケーションを構築できる場面が増えています。要求仕様書についても、AIが作成してくれます。実装と乖離しない“リビングドキュメント”として維持することも可能です。プロセス管理についても、能力や性格がばらついている人間のチームをコントロールしなければならない大変さを考えると、むしろAIの方が扱いやすいと考える人がいても何の不思議もありません。もっともこれは、現時点では十分な経験知があって、的確な指示が出せる人でなければ上手くはいきません。
ですから、「プログラマが不要になるかどうか」はプログラマがどういう人のことを指すかという言葉の定義次第ということになりますが、少なくとも従来のプログラマ像や役割が大きく変容することは避けられません。プロジェクトのプロセス、人員構成、組織体制にも大きな変化が生じるでしょう。Grady Booch 氏が「ソフトウェア工学は第3の黄金時代を迎えている」と述べる背景には、こうした構造変化があります。
私はソフトウェア品質コンサルタントとして多くの現場を見てきましたが、大学で教授されるコンピュータサイエンスに対し、多くの現場ではそれに加えてソフトウェア工学の知識と能力が求められることになります。実務の中ではむしろ後者の方のウエイトが大きい。その間には、長年大きなギャップが存在してきました。企業研修やOJTがその溝を埋めてきたものの、近年はより拡大傾向にあります。私のようなコンサルは、そのギャップに付け込んだビジネスをしてきたと言ってよいかもしれません。
このギャップが拡大した背景には、従来のコンピュータサイエンスとソフトウェア工学の中間領域に、多様な新技術が次々と登場したことがあります。現場では必要に迫られてアドホックに対応してきましたが、学術的な整理は追いついていません。そこにさらにAI技術が入り込んできたことで、もはや問題を先送りできない段階に至っています。
これをむしろ好機だと考えたいです。課題が明確に見えるようになったことで、研究者・教育者・実務家が協働しやすくなり、企業側も投資を行いやすくなるからです。
今回は、未整理ながら現場での経験から得られた気づきを、その中でも特に重要だと考える論点をいくつか取り上げ、皆様と共有したいと思います。
開催概要
開催日時:2026年5月20日(水)18:00~19:30
開催形式:オンライン(zoom)
※zoomの参加URLは、お申込みメールアドレス宛に前日までにご連絡いたします。
※記録のため録画させていただきますことをご了承ください。
参加費:無料
定 員:90名
登 壇:林 祥一(オーティファイ株式会社・Pro Service, R&D・Al Solution Architect)
司 会:上林 憲行(AI教育推進機構代表理事・学習分析学会理事)
参加対象者
・コンピュータサイエンスやソフトウェア工学の教育に携わる方
・開発現場での標準化や教育担当の方
・組織へのAI活用推進を担当されている方
・AIを活用したソフトウェア開発に興味のある方 等
キーワード:コンピュータサイエンス、ソフトウェア工学、アーキテクチャ設計、AIマルチエージェント、組織・役割設計、動的意思決定のメタモデル
登壇者プロフィール
林 祥一(はやし しょういち)オーティファイ株式会社・Pro Service, R&D・Al Solution Architect
ITアーキテクト 兼 商品企画が主なキャリア。
エンタープライズ(プラットフォームパッケージ)領域における研究、商品企画、ビジネス分析、要求開発、設計、開発、プロモーション、ソリューション営業のほぼ全工程に従事。
2010年にソフトウェアテスト技法であるHAYST法をお客様に伝授する役目を担ったことをきっかけに、コンサルティング活動を開始。要求開発・ソフトウェア品質に領域を広げて製造系、金融系、通信・情報サービス系等 60社以上にコンサルティング実績がある。
現在は、これまで積み上げてきたコンサルティングの知見を、AIによってシステム化する取り組みに没頭中。
